お米の偽装はなぜ終わらない?

2017.04.08 Saturday

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    森友学園問題で吹っ飛んでしまった感があります(笑)が、週刊ダイヤモンドの記事で2月にJAの子会社、京山による中国米混入疑惑がありました。どういう判定結果だったかといいますと・・・

    「滋賀こしひかり」   10粒中6粒中国産  つまり中国産60%

    「魚沼産コシヒカリ」  10粒中4粒中国産  つまり中国産40%

    「京都丹後コシヒカリ」 10粒中3粒中国産  つまり中国産30% 

     検査した同位体研究所は国内トップクラスの検査精度であり、検査するコメは、第3者の穀物検定協会が開封、米袋の中から均一にサンプルをとるための均分という作業も依頼したことから考えるとかなりの確率で偽装が行われた可能性が高そうです。なお、同研究所のコメの産地判別の精度は92.8%で、6粒とも国産だったという確率は7.2%の6乗であり、事実上0%です。これに対しJA京都が同位体検査を行い、中国産米の混入は無かったという鑑定結果を公表しました。週刊ダイヤモンドと京山、どちらが正しいのか今のところ結論は出ていません。ただJA京都が調査したんじゃ意味がなさそうな気もします。それはさておき・・・

     

    ●お米とお肉は偽装の2トップ

     まず皆さんに知っておいていただきたいのは、お米とお肉は一番偽装が多い食品であるということです。「食品偽装ドットコム」というホームページがあるのですが、その中に食品偽装データベースという項目があります。食材別に見ることが出来ますので一度米のページをご覧になってみてください。(「食品偽装ドットコム」で検索すると出てきます。)検索結果にきっと驚かれることでしょう。米穀小売、米穀卸業者はもちろんのこと、JA、生協、はては農家まで偽装をしています。まずはこういう現状を知ってください。

     

    ●有名産地ほど偽装が多い

     魚沼産など有名産地ほど偽装は多く、流通量と生産量の乖離が甚だしいです。魚沼産などは生産量の3倍以上が出回っているとされ、一説には10倍出回っているとも言われています。

     

    ●偽装の温床その1 一空袋(いちあいたい)

     農家が穀物検査を受けると、多くの場合茶色い30kg入の袋に袋詰めされます。その使用済の袋を一空袋(いちあいたい)と言います。一度空けた袋という意味です。この米袋には、お米の産地、銘柄、生産年月日、生産者の名前と住所が記され、集荷したJAと監査員の検印が押されているJAお墨付きの米袋です。東日本大震災の後、福島県産のお米が他県産の一空袋に入れ替えられて大問題になったことは記憶に新しいことです。一空袋がホームセンターで普通に買えるのですから簡単に偽装できてしまいます。

     

    ●偽装の温床その2 ポリ米袋

     よくスーパーなどで、ポリの米袋に入ったお米が売られています。この米袋は米袋専門の業者がいて、あらかじめ秋田県産あきたこまち、新潟県産こしひかりなどと印字されています。卸業者が別の産地のお米を入れたとしても見た目は、秋田県産、新潟県産となってしまいます。全てが偽装だなどとは言いませんが、袋詰めの白米を買う事にはこういうリスクもあります。

     

    ●「だれがどこでどのように作ったか」顔の見えるお米を

     消費者の皆様には産地やブランドに惑わされるのではなく、「だれがどこでどのように作ったか」顔の見えるお米を選んでいただけたらなあと思います。有名産地ではなくても、美味しいお米を作る優れた農家はたくさんいらっしゃいますし、実は隠れた名産地は全国いたるところにあるのです。根っこやでは、玄米の量り売りをしておりますが、生産者の顔写真、産地、品種、栽培データがひとめで分かるようPOPをつけておりますので参考になさってください。つきたて店頭精米も出来ます。精米時のヌカは無料で差し上げております。

     

    ●カントリーエレベーターが安全で美味しいお米作りの障壁になっている?

     お米の産地で大きなサイロのような建物をご覧になった事はございませんでしょうか。あれはカントリーエレベーターといい、乾燥から包装までを一気に済ましてしまう施設です。^雋△蝓蔽穀)→乾燥→もみすり(もみがらを取り除いて玄米にする作業)→ぢ泙弔→ソ于戞カントリーエレベーター(以下CE)では乾燥〜ソ于戮泙嚢圓い泙垢里如農家さんは稲刈りだけ行えば、◆銑イ泙任虜邏隼間を減らす事ができ、乾燥機などの機械を買わなくてもよくなります。しかし、そこには大きな問題があるのです。

     それは様々な生産者が作った地域のお米を混ぜこぜにしてしまい、○○産コシヒカリ、○○産あきたこまちというように出荷することです。ですから、生産者個々の責任など一切ありませんし、まして美味しいお米を作ろうという生産者の自助努力などあろうはずもありません。つまりだれが作ったか分からなくなってしまう事の問題です。

     それにCEでは、単純に持ち込んだモミの量で、農家に支払われるお金が決定されるため、とにかくたくさん作った人が勝ちなのです。これでは、農薬や化学肥料をたくさん使って収量を上げようと考えるのは当然の事です。このシステムがある限り、頑張って農薬・化学肥料を使わずに生産しようという農家さんが増えるはずがありません。効率化を図るということは、食べものの世界では「安全」を犠牲にする事が多いという事をご理解ください。

    JUGEMテーマ:健康

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